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刻音色~壱之巻~
――「僕」は目覚めた。
雪に閉ざされた山間の旧い館で。頭に怪我を負い運ばれたという。
書物と絵画に囲まれ、椿を愛でる妙齢の女館主も、悲しげに微笑む四人のメイドも皆、全てを知っているようだ。「僕」には分からない。思い出すことができない、何もかも。

「あなたは刻(とき)のないこの館に、時間を持ち込んでしまった」

蝋燭の灯りで語られる神隠し伝承に導かれるように、歯車は回り始めた。深夜零時。数十年、動くことのなかった大時計が、十三点鐘を告げる。

内なる井戸の底から這い出した黝(あおぐろ)い翳(かげ)が徘徊する時、闇に漏れ聞こえるメイド達のすすり泣きは、恍惚…それとも――。

刻音色~壱之巻~①

刻音色~壱之巻~②

刻音色~壱之巻~③

刻音色~壱之巻~④

刻音色~壱之巻~⑤

刻音色~壱之巻~⑥

刻音色~壱之巻~⑦

刻音色~壱之巻~⑧



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yourfilehost | 【2008-01-06(Sun) 13:14:42】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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かうんとだうん☆あだると